湾岸夜明け前

夜明け前。
コンテナが寡黙に並んでいる。
まだ街は目覚めていないから空気が澄んでいる。
月が綺麗だ。
しばらく空を見ていると、
一面に散りばめられた星が段々とハッキリ現れてくる。

あっという間の霜月。
明日から師走。
加速する時の流れに乗り遅れるわけにはいかない。

カメラの日の今日、
誕生花を調べたら、
枯れ葉、枯れ草 。
……花じゃないでしょ。
こういうのもアリなのか。
ちなみに花言葉は、新春を待つ。
なるほど、
このあたりから正月まであっという間に感じるのはそのためか。

整理整頓が苦手なもので、
部屋の真ん中には、
パッカーンと口を開けてスーツケースが寝ている。
勝手に収納場所に戻ってくれないかなと願うが、
動いてくれる気配はない。

明日にしよう。
きっと明日もいい天気だべ。
一杯飲ろう。
